
その朝、ピギーサは、頭に入りきらないほど大きな考えを持って、目をさましました。「きょうは、ぜんぶお手伝いするの! ぜーんぶ!」
いま目を開けたばかりのフォフショは、もう片方も開けました。「ぜんぶ?」「ぜんぶ!」そして、ピギーサは、巻きしっぽをゆらして、やることをさがしに出かけました。
まずは、庭の花。ところが、あわててじょうろを持ったので、水がいっぺんに出ました。ざばっ。マーガレットは、頭からびしょぬれ。「ぶるる」と花びらをふるわせました。「ありがとう。でも、少しずつね」
つぎは、庭の落ち葉。ほうきで、はいて、はいて、はいて。大きなやまができました。そこへ風がふいて、ふうう、落ち葉は、またあちこちに飛んでいきました。塀の上のねこと、枝の上のリス二ひきが見ていて、うさぎは、笑わないように口をおさえました。
ピギーサは、鼻をたらして立ちつくしました。耳に、葉っぱが一まい、ぶらさがっています。でも、まだお昼のおさらがあります。一枚、二枚、三枚と運んで、四枚めが手からすべりました。木のおさらなので、われませんでしたが、台所じゅうをくるくる回って、戸だなの足にこつん。
ピギーサは、玄関の段にすわりました。「お手伝いって、むずかしい」とつぶやきました。「わたし、散らかしてばっかり」
フォフショが、大きくて、あったかい体で、となりにすわりました。「今日いちばんのお手伝いは、なんだと思う?」「なに?」「あっちを見てごらん」庭では、びしょぬれのマーガレットが、うれしそうにくすくす笑っていました。
「もうひとつ、ひみつがあるよ」とフォフショ。「お手伝いは、ぜんぶ、ひとりでやることじゃないんだ。自分の分を、みんなといっしょにやること。それぞれ、できる分だけ、持てばいいんだよ」
ピギーサは、考えました。それから、立ちあがって、もう一度、ほうきを取りにいきました。こんどは、フォフショがかごを持って、ピギーサは落ち葉を、ゆっくり、かごに入れていきました。ひとつ、ひとやま、またひとやま。こんどは、葉っぱは、おとなしくしていました。
お昼は、ピギーサがおさらを一まいずつ運んで、フォフショが残りを運びました。テーブルは、あっという間にととのって、まんなかに、お花がひとつ。マーガレットです。近くで見たいと、おねがいしたのでした。
お日さまがおりるころ、家は、きれいで、いいにおいになりました。完ぺきではありません。まだ、じゅうたんに頑固な葉っぱが一まい。庭には、水たまりがひとつ。でも、みんなで手伝ったあとの家らしい、あたたかい感じでした。
夜、ピギーサの足はおもく、おなかはスープでいっぱいで、なにかの役に立った人の、いい疲れを感じました。「わたし、きょうのお手伝いさんだったね」「うん、そうだよ」とフォフショ。
ピギーサは、にっこりして、しっぽの下に鼻をいれて、目を閉じました。戸だなの中では、おさらが眠っています。部屋のすみでは、ほうきが眠っています。そして、ピギーサも、みんなといっしょに、眠りました。
