🌙 寝る前の短いお話・無料

ねむれないお月さま

⏱️ 3 分で読めます💛 おやすみの時間
ねむれないお月さま

その夜、お月さまは、ねむれませんでした。

空の片はしでやってみて、反対のはしでもやってみて。じっと動かないようにして、雲のうしろにかくれても、だめ。下では、ドガビオスが、すっかり眠っています。家の明かりも、ぜんぶ消えて、お月さまだけが、まるくて、明るくて、起きていました。世界じゅうで、自分だけが起きているのかな、と思うと、少しだけ、さびしくなりました。

もうすぐ眠るところだったピギーサは、窓のところで、光のため息を聞きました。青い目を片方開けて、たずねました。「だれ?」

「わたし、お月さま」と、銀色の、小さな声。「つかれているのに、ねむけが来ないの」

ピギーサは、あくびをしました。そして、フォフショが教えてくれたことを思い出しました。「助けになること、三つ知ってるよ。やってみる?」「やってみる」とお月さま。

「ひとつめは、とてもゆっくり、息をすること」お月さまは、息をすいました。空の高いところで、雲たちは、もっとゆっくり、もっとゆっくり、動きました。お月さまがはくと、星たちが、とてもゆっくり、またたきました。

「ふたつめは、やわらかいものを思いうかべること。毛布。まくら。フォフショの、ふわふわの毛」お月さまは、やわらかいものを思いうかべました。それから、にこにこ雲を呼びました。雲は、お月さまの上に、ふわりと横になって、毛布になりました。雲はほほえんで、「おやすみ」と言いました。

「三つめは」とピギーサは、もうとろんとした声で、ささやきました。「目を閉じること。ねむけが、まだ来ていなくても。ねむけは、目が閉じているところに、来やすいから」

お月さまは、目を閉じました。少しだけ。それから、もう少し。

ドガビオスの石たちが、とても小さな声で、ほとんど声にならない子もり歌を、歌いはじめました。花たちは、花びらを、ひとつずつ閉じました。風は、音を立てないよう、ふくのをやめました。遠くの川さえ、ゆっくり流れはじめました。

お月さまの光は、だんだん、かすかになりました。かすかに、かすかに。だれかが、ランタンの火を、ゆっくり小さくしていくみたいに。

ピギーサは、にっこりしました。お月さまを寝かせてあげられたのです。青い目は、おもく、おもくなっていきます。お月さまが眠るのを見とどけたくて、もう少しだけ、起きていようとしましたが、できませんでした。

しいいん。

お月さまが、眠っています。ピギーサも、眠っています。フォフショも、眠っています。ドガビオスじゅうが、眠っています。

おやすみ、お月さま。おやすみ、ピギーサ。おやすみ……あなたも。

Dogavios: 夢が命を照らす場所

🌙 明日の夜は、もっと大きな冒険

今日のお話は、めでたしめでたし。でも、Pigúiçaのいちばん大きな冒険は、ごくふつうの午後、庭にきらきら光る小さな玉があらわれたときに始まりました。その玉にさわると、Pigúiçaは犬のためにつくられた星、Dogaviosで目を覚ましました。そこでは、ひとことも言葉がわかりませんでした。

さて、Pigúiçaはそこで何に出会うのでしょう?

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💡 このお話が伝えること

眠るために、子どもは、ゆっくり息をして、やわらかいものを思いうかべ、眠くなくても目を閉じることができます。知っていることを、ほかの人に教えるのも、気もちを落ち着かせて、眠りを連れてきます。

💬 電気を消す前に、お話ししてみよう

  • どうして、お月さまは眠れなかったのかな?
  • ピギーサは、お月さまに、どんな三つのことを教えたかな?
  • 目を閉じたとき、あなたはなにを考えるのが好き?
ねむれないお月さま

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